もう迷わない!オススメのデンタルフロスと選び方

毎日の歯みがき習慣にぜひ付け加えてほしい補助的清掃道具の歯間ブラシやデンタルフロス。

いざ買おうと思ったら、ドラッグストアなどの店頭でたくさん種類があって何を選べばよいか悩む方も多いのではないでしょうか?

今回は歯科衛生士がおすすめするデンタルフロスとその選び方についてご紹介いたします。

この記事のポイント

  • デンタルフロスの役割を知ろう
  • おすすめのデンタルフロスをご紹介
  • デンタルフロスでできるセルフチェック
目次

デンタルフロスの役割

デンタルフロスとは歯ブラシでは届かない、歯と歯の間を清掃する糸状の清掃道具です。歯ブラシ1本だけで、歯磨きをどんなに頑張っても全体の5割ほどしか清掃ができないと言われています。デンタルフロスを使用することによって約8割までプラークの除去率があがります。

成人の方がなる虫歯の8割は歯と歯の間からできています。そして歯周病も歯と歯肉の間の溝に残した歯垢(プラーク)、歯石が原因で起こります。お口の中の健康のためには歯ブラシで届かない部分のケアがとても大切になってきます。

歯科衛生士おすすめのデンタルフロス

REACH® デンタルフロス ワックス

ワックス加工してあり、極細繊維のため操作性がよく初心者の方におすすめです。

またフロスが薄いため、ハリのある健康な歯肉の隙間にまで届きやすいです。

販売:銀座ステファニー化粧品株式会社
商品名:REACH® デンタルフロス ワックス 無香料 50m
価格:545

フロアフロス

水分や摩擦により繊維がフワッとひろがるので歯肉が痛くありません。炎症がちな歯肉のケアに最適なフロスです。さらに糸にフッ素が加工されています。

販売:オーラルケア
商品:フロアフロス 45m
価格:660

クリニカ スポンジフロス

フロアフロスと同じく口の唾液でふくらむスポンジタイプで、粘り強い汚れを落としてくれます。ドラックストアで比較的手に取りやすい商品です。

販売:ライオン
商品:クリニカ ふくらむスポンジフロス 40m
価格:415

デンタルフロスの選び方

フロスは乳歯のころから使います。幼児の頃は保護者の方が使いなれているものを選ぶと良いでしょう。児童になると子供自身ができる子もいますので成長過程にあわせてホルダータイプから始めると良いです。

青年〜成人〜中高年代はフロスの使用が必須です。ご自分の歯と歯の隙間の程度により歯間ブラシかデンタルフロスかを選んだり歯科衛生士にアドバイスをぜひ受けてください。

糸状のロールタイプと持ち手のあるタイプの違い

糸状のもの(ロールタイプ)

販売メーカーによって価格の差はありますが大体500円前後です。

【特徴】40cmぐらい糸を引っ張り出し、各自の指に巻きつけて操作します。
【利点】清潔で経済的。コンパクトなケースに入っているので持ち運びにストレスを感じないです。歯と歯の間に挿入し、引っ掛かりを感じても片方の手を離すとスルっと簡単に抜けます。
【欠点】指に巻きつけて使用するので、コツがいります。

持ち手があるもの(ホルダータイプ)

持ち手があるものには大きくわけてP字型とY字型があります。価格はメーカーにより様々です。

特徴 持ち手がありますので指に巻きつける必要がなく、手軽にフロスが使用できるのでフロス初心者の方におすすめです。

P字型・・・前歯の使用におすすめで、操作が一番シンプルです。
Y字型・・・奥歯入れやすい形状です。親知らずがある方はこの形がおすすめです。

P字型

Y字型

【利点】持ち手があるので操作が簡単!
【欠点】歯と歯の間にいれて引っかかった時に除去するのが難しい。衛生的にはロールタイプに劣る

ワックス加工はあったほうが良い?

フロスにはWAXタイプ(ワックス加工)とANWAXタイプ(ワックス加工なし)があります。どちらを使用しても構わないですが、ワックス加工されたものの方が歯と歯の間を通す時、ワックスの効果で滑りやすくなり使い易いです。

ワックス加工あり
糸にワックスがついていて歯と歯の間に挿入する際に滑りやすくなっています。滑ることによってスムーズに歯の間に入ってゆきます。矯正中の方はこちらがおすすめです。

ワックス加工なし
糸にワックスがついていないため繊維が広がりやすくなっています。滑りがワックス加工してあるものより悪いですがプラークをかき出す力は抜群です。歯科医院でクリーニングする際、プラークの除去の効率が良いので歯科衛生士で好んでこちらを使用するケースも多いです。
誰でも使うことができますが、歯の隙間によっては糸が切れやすい場合があります。

デンタルフロスと歯間ブラシは歯の隙間に応じて選ぶ

デンタルフロスは歯間ブラシと比べてほぼ全員の人の歯と歯の間に使えます。

歯間ブラシは歯と歯の間に隙間のある人や、ブリッジを入れている人はブリッジの清掃には欠かせません。

どちらを使用して良いのかわからない人は歯科医院を受診することをおすすめします。歯科衛生士がお口の中を拝見し、どちらの清掃道具が適しているか選んでくれます。

歯間ブラシについては歯科衛生士が紹介!おすすめの歯間ブラシと選び方もご覧ください。

デンタルフロスで出来るセルフチェック

デンタルフロスは歯と歯の間の汚れや歯と歯肉の間の汚れをとる清掃道具ですが清掃だけではなく、いろいろなセルフチェックに使用することができ、例えばむし歯の初期段階を発見することもできます。

□ 歯と歯の間でザラつきを感じる。
□ フロスが引っかかる。(同じところで)
□ いつも糸が解ける場所がある

当てはまる項目がある場合は、歯と歯の間が虫歯になっている可能性が高いです。歯科医院に相談してみましょう。

詰め物やかぶせ物の不適合を発見できる。

□ 詰め物や金属のところが引っかかる。
□ フロスが切れる
□ フロスをすると金属がはずれる

当てはまる項目がある場合は、詰め物や被せ物が合っていない可能性が高いです。歯科医院に相談してみましょう。

歯周病の早期発見ができる。

□ デンタルフロスを入れると出血する

痛みがなく出血がある場合は、歯周病の可能性が高いです。歯科医院に相談してみましょう。

デンタルフロスの使い方

デンタルフロスは正しく使うことで最大限効果を発揮します。

デンタルフロスの使い方は【歯科衛生士が教える!デンタルフロスの正しい使い方】をご覧ください。

まとめ

デンタルフロスは幼児から成人まで多くの年齢層で使用できるとても優れた清掃道具です。

デンタルフロスを習慣ついていない時は便利なホルダータイプを使用してなるべく早い時期からのフロスの習慣づけをしましょう。
フロスにはミントフレーバーなど味のついたものもありますし、糸が水分を含むと膨らむもの、ワックス加工のものなど各メーカーがいろいろなものが販売されています。

選び方の一番は自分がストレスなく続けられる形状のものです。

デンタルフロスをすることに慣れたらいろいろなメーカーのものを試して使用感を比べるのも楽しいですよ。ぜひお気に入りのフロスを見つけて習慣化し、お口の中の健康を守りましょう。

記事監修

小野澤 彰/歯科医師

小野澤 彰

歯科医師・AOBIデンタルクリニック院長

  • 1996年 東京歯科大学卒業
  • 1996~1998年 東京医科歯科大学研修医
  • 1998~2002年 都内歯科医院勤務
  • 2002年4月1日 歯科オノザワ開院
  • 2024年5月1日 AOBIデンタルクリニックに改称

詳細プロフィール

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