うがい薬は、どれを選べばいいかわからなかったり、なんとなく選んだものを使ったりしている方も多いのではないでしょうか。
市販されているものはたくさんの種類があり、それぞれに効果があるのかもしれませんが、どれが良くて、どのような効果が見込めるのかしっかり答えられる人は多くないと思います。
歯磨きをしなくてもうがいだけで効果があるようなコマーシャルもありますが、実際のところどうなのでしょう。
いろいろなうがい薬についてまとめてみますので、あなたに合ったうがい薬を選んでくださいね。
この記事のポイント
- 市販と処方の必要なうがい薬の違いについて
- 市販/処方のオススメうがい薬
- うがいをするメリットについて
市販と処方の必要なうがい薬の違いについて
まず最初に知っておいた方が良いこととして、市販されている商品は爽快感が期待できますが、殺菌消毒効果はそれほど期待できないということです。
市販されているうがい薬と処方されるうがい薬の大きな違いは、使用されている薬用成分とその濃度です。
市販品は爽快感が期待できますが、殺菌消毒効果はそれほど期待できない商品があります。
そのため口内炎の予防や抜歯後のうがいは市販のうがい薬では効果が期待できない場合があります。
処方箋が必要な薬品は厚生労働大臣が指定した医薬品なので、薬理作用が強い薬剤や、新発医薬品などが指定されています。
内科や歯科医院で処方されるうがい薬には殺菌、消毒効果の高い薬用成分が配合されています。
これらは市販の商品では取り扱うことのできない薬用成分ですから、医師、歯科医師の説明のもと容量、用法を守り使用します。
うがい薬によく使われている薬用成分の効果
– グルコン酸クロルヘキシジン
主に歯周病菌に効果がある薬用成分です。
– グリチルリチン酸モノアンモニウム
マメ科の植物であるカンゾウ(甘草)の根に含まれる有効成分「グリチルリチン」です。
抗炎症作用があると言われています。歯肉の炎症などに効果が期待できます。
– セチルピリジニウム塩化物水和物(CPC)
ブドウ球菌を始めとしたグラム陽性バクテリアに対する強い殺菌作用があります。
歯科では真菌(カビ菌)に対しても殺菌効果が期待できます。
– GK2(グリチルリチン酸ニカリウム)
抗炎症作用があると言われています。歯肉の炎症などに効果が期待できます。
– ポビドンヨード
日常的な雑菌の消毒に効果が期待できます。
根の深い真菌(カビ菌)には効果が期待できないとされています。
市販のうがい薬
明治うがい薬(旧イソジン)
オススメする方
消毒効果があるので、風邪をひきやすい人におすすめ
効果・効能
薬用成分のポピドンヨードが口腔内やのどの殺菌・消毒・洗浄、口臭の除去の効果が期待できます。
商品詳細
販売元:明治製薬
参考価格:548円
新コルゲンコーワ
オススメする方
大容量でコスパがよいので、気軽に使いたい方
効果・効能
薬用成分は少なく、生理的な口臭を気にしている方むけです。爽快感が持続します。
商品詳細
販売元:興和新薬
参考価格:1,482円(350ml)
キレイキレイうがい薬
オススメする方
気分転換にうがいをした人。ミント味が苦手な方に。
効果・効能
さわやかなアップルミントのフレーバーでリフレッシュ効果が期待できます。
商品詳細
販売元:ライオン
参考価格:717円
リステリン
オススメする方
とにかく、すっきりしたい、消毒効果を期待したい人におすすめ。
効果・効能
余計なフレーバーが入っておらず、刺激が強く、しっかり消毒してくれます。ただし、苦味や辛味があるので、刺激に弱い方にはおすすめできません。アルコールを含んでいるものもあるので注意が必要です。
商品詳細
販売元:ジョンソン・エンド・ジョンソン
参考価格:846円
処方が必要なうがい薬
処方箋が必要な薬品は厚生労働大臣が指定した医薬品であり、薬理作用が強い薬剤や、新発医薬品などが指定されています。保険が適応されるので、安価で薬理効果の高いうがいぐすりとしてはおすすめです。
歯科医院や内科で症状に合わせて処方してもらうことができます。
ネオステリングリーン
歯科医師の処方が必要です。抜歯後のお口の消毒に使用される、粘膜にも傷口にも優しいうがい薬です。刺激も少なく、苦味もないので、粘膜の弱い方にオススメです。
商品詳細
【発売元】日本歯科薬品
コンクールF
処方は必要ないですが、歯科医師、歯科衛生士の指導のもと使用することをオススメします。
一度に多量に使用することで、アレルギーがでる場合があります。容量、用法を守って正しく使いましょう。
歯周病菌の殺菌に最も優れているうがい薬として、歯科医院ではよく使用しています。刺激も少なく、とても使いやすいうがい薬です。
商品詳細
【発売元】ウェルテック
【値 段】1,000円
うがい薬を使うメリット
口臭予防ができる
うがい薬を使うと口臭は一時的に軽減します。
うがい薬だけでは、口臭がなくなることはありませんが、外出時歯磨きができない時や
臭いの残る食べ物を食べたあとには効果が期待できます。
歯周病予防ができる
薬用成分によっては、歯周病菌の殺菌、消毒の効果が期待できるうがい薬もあります。
うがい薬を使っていれば、歯周病にならないということではありませんが、
歯周病菌が増えない清潔な状態を保つことで、お口の健康を保つことができます。
清潔に保つことができる
体調不良や風邪や発熱など、体調がすぐれない時は、歯磨きができなかったり免疫力が低下し、お口の中の細菌も増えやすい環境になります。
日頃からうがい薬を使っていれば、お口の中を清潔に保つことができますので、体調が悪い時にもお口を清潔に保つことができます。
気分転換になる
集中したいのに、集中できない。考えたいのに考えがうかばないなど、気分を変えたい時などに、うがいは簡単にできる気分転換の方法の一つです。
処方箋が必要な薬品は厚生労働大臣が指定した医薬品であり、薬理作用が強い薬剤や、新発医薬品などが指定されています。保険が適応されるので、安価で薬理効果の高いうがいぐすりとしてはおすすめです。
歯科医院や内科で症状に合わせて処方してもらうことができます。
ネオステリングリーン
歯科医師の処方が必要です。抜歯後のお口の消毒に使用される、粘膜にも傷口にも優しいうがい薬です。刺激も少なく、苦味もないので、粘膜の弱い方にオススメです。
商品詳細
【発売元】日本歯科薬品
コンクールF
処方は必要ないですが、歯科医師、歯科衛生士の指導のもと使用することをオススメします。一度に多量に使用することで、アレルギーがでる場合があります。容量、用法を守って正しく使いましょう。
歯周病菌の殺菌に最も優れているうがい薬として、歯科医院ではよく使用しています。刺激も少なく、とても使いやすいうがい薬です。
うがい薬の選び方
1〜2種類の殺菌効果が期待できる成分入りを選ぶ
いろいろな殺菌成分や保湿剤が入ったものよりも、1〜2種類の殺菌効果が期待できる成分が入っているものを選びましょう。
いろいろな薬剤を入れることで、保存剤や粘結剤など必要のない材料が多く入っている商品があります。成分はできるだけシンプルなものをオススメします。
※殺菌成分一覧(これら全てに殺菌効果があります)
- グルコン酸クロルヘキシジン
- グリチルリチン酸モノアンモニウム
- セチルピリジニウム塩化物水和物(CPC)
- GK2(グリチルリチン酸ニカリウム)
- ポビドンヨード
うがいをした時に歯がキシキシしないものを選ぶ
歯がキシキシするのは、お口の中が酸性に傾いている証拠です。お口の中が酸性に傾くと、虫歯になりやすい環境を作ってしまいます。うがいをするたびに、虫歯になりやすくなるようでは、せっかくお口の中がすっきりしても、今度は歯が痛くなってしまう可能性もあります。お口にも歯にもよい商品を選びましょう。
ミントなどの香りの強い商品は避ける
香りの爽快感で殺菌、消毒された気分になってしまうからです。商品自体の薬用成分が少なくても、香りでごまかしてしまう、うがい薬もあります。爽快感よりも薬用効果を期待する人は、香り付けのない商品を選びましょう。
※メントール、クールミント、フレッシュミントなどの表記のあるものは香りが強い商品が多いです。
うがい薬を使う時の注意点
体調が悪い時は一時中止することをオススメします。
体調が悪い時や、口内炎や口のまわりにひどいただれができている場合は、一旦使用を中止するか、医師に相談してください。薬用成分による副作用の可能性も考えられます。
使用後、腫れ、かゆみ、発赤、などが継続する場合は、重篤な症状が起こることもあります。使用をやめ、医師の診療をうけてください。
歯周病対策には限定的
うがい薬はあくまでも一時的な対症療法です。口臭の根本的な原因を取り除かなければ、
問題解決にはいたりません。かかりつけの歯科医院へ通い、歯周病治療の相談をうけましょう。
まとめ
いろいろなうがい薬がありますが、自分に合ったうがい薬はみつかりましたか?
うがい薬を選ぶ時のポイントをチェックして、自分にあったうがい薬を使ってくださいね。
うがい薬はうまく使うと気軽にすっきりできてとても良いアイテムですが、ものによっては歯の着色の原因になることもありますので使い方をしっかり守りましょう。
症状がわからない場合は、内科や歯科医院に相談してみてください。
歯科医院では、歯の痛みがなくても、相談にのってくれる医院はたくさんあります。まずはかかりつけの医院へ連絡してみてくださいね。