歯科衛生士が教える!歯間ブラシの正しい使い方

歯間ブラシの正しい使い方がわからず、不安な方も多いのではないでしょうか。

歯肉が炎症を起こしていたり、せっかく使用しているのに歯間ブラシの間違った使い方によって歯肉を傷つけてしまうと、歯肉から出血することがあります。

毎日、正しく使っていれば炎症とともに出血も治まってきます。ここでは、歯肉を傷つけることなく、効率よく汚れを落とせる歯間ブラシの使い方についてまとめます。ぜひ、参考にしてみてください。

この記事のポイント

  • 歯間ブラシの正しい使い方
  • 歯間ブラシのお手入れ方法
  • 効果的に使うための注意点

目次

歯の隙間に合った歯間ブラシのサイズを選びましょう

歯間ブラシで効率よく汚れを落とすためには、まずはサイズ選びが大切です。歯の隙間に合ったサイズの歯間ブラシを使うことで効率よく汚れを落とすことができます。サイズが合っていなければせっかく歯間ブラシを通しても汚れを落とすことができません。

おすすめ歯間ブラシやサイズについて詳しくは【歯科衛生士が紹介!おすすめの歯間ブラシと選び方

また、歯の隙間がそれほどないところは、デンタルフロスを使用した方が良いでしょう【もう迷わない!おすすめのデンタルフロスと選び方

どちらを使用して良いのかわからない場合は歯科医院を受診することをおすすめします。歯科衛生士が歯の状態にあわせて、どちらの清掃道具が最適なのかを選んでくれます。

歯間ブラシの正しい使い方

歯間ブラシは1日1回、就寝前の歯ブラシ後に使うことが効果的です。

虫歯のできやすい歯と歯の間の汚れは、歯ブラシだけでは全体の約50%しか除去できていないとの報告があります。

しかし、歯ブラシ後の歯間ブラシの使用で歯垢除去率は約85%まであがります。

虫歯の90%は歯と歯の間から。そして歯周病も歯と歯肉の間のプラークが原因で起こります。お口の中の健康のためには歯ブラシで届かない部分のケアがとても大切になってきます。

前歯の場合

前歯の歯肉はとてもデリケートです。隙間にゆっくりと挿入します。歯肉に当たらないように、上の前歯は上から下へ挿入するように、下の前歯は下から上へ挿入するようにします。

そして、やさしく数回前後に動かします。完全に抜かない程度に歯の面に当たっているのを確認しながら動かします。

前歯はI字型、L字型どちらでも使用できますが、I字型が使いやすいでしょう。使い方は同じですので、歯肉を傷つけないよう気をつけて挿入してください。

奥歯の場合

奥歯は見えにくく、歯間ブラシの挿入が難しい場合もあります。コツは、お口をあまり大きく開けずに頬側から歯に沿って挿入します。

歯肉に当たらないように、上の奥歯は上から下へ挿入するように、下の奥歯は下から上へ挿入するようにします。

ゆっくり挿入したら数回左右に動かします。その時に歯の間にひっかかるようでしたら無理やり取り出さずゆっくりと引き抜いてください。

歯と歯の間が広い場合は歯の面にしっかりくっつけて動かしてあげて下さい。

奥歯は、L字型が使いやすく、歯肉を傷つけることなく、痛みもなく使うことができます。

最初のうちは、L字型を使うようにして、頬側のみ挿入してください。慣れてきたら、舌側からも挿入すると、よりきれいに汚れが落とせます。

その他

前歯奥歯それぞれの使い方をここまで紹介しましたが、特に歯間ブラシをしっかり使ってほしい方の特徴があります。

ブリッジの被せ物が入っている方、ワイヤー矯正をしている方は特に歯間ブラシの使用をおすすめします。両者とも食べ物がつまりやすいので、食べ物を取るためにつまようじを使用するという方もいるかと思いますが、歯肉につまようじはあまりよくありません。

ぜひ歯間ブラシで、清掃する癖をつけると良いでしょう。出かけ先には携帯できる歯間ブラシを持ち運ぶのがおすすめです。

歯間ブラシを使った後のお手入れ・交換時期

歯間ブラシは使用後、流水でよく汚れを洗い流してください。歯間ブラシは1週間から2週間ほど使うことができますが、よく乾燥させて保管することと、毛が開いたり、毛が少なくなったりしているようであれば、すぐに交換しましょう。 

血が出る場合

痛みがなく、出血する場合は、汚れがたまり、歯肉が炎症をしているためです。出血しても問題はありません。ただし、痛みがあり、出血する場合は、歯肉に歯間ブラシが刺さってしまい出血している場合があります。出血は痛みを伴うかどうかで判断してください。

不安な場合は、歯間ブラシのサイズが合っていない場合もありますので、歯科医院で相談してみましょう。

注意点

歯間ブラシには様々なタイプがあります。お口の中に入っている被せ物によっては、使える歯間ブラシと使えない歯間ブラシがありますので、お口の中の被せ物が多く入っている人は歯科医院で相談してから自分に合う歯間ブラシを使いましょう。

特に、インプラントや、自費の被せ物が入っている人は、相談することをおすすめします。

まとめ

歯間ブラシを効率よく使って汚れを落とすには、自分に合ったサイズを選ぶことと、挿入方向がポイントです。口のトラブルの原因は歯と歯の間からくることがほとんどなので歯ブラシと同じくらい歯間ブラシは重要です。

合わない歯間ブラシや間違った使い方をしていると歯肉を傷つけてしまいますので、正しい使い方を身につけて、きれいなお口を保ち、快適な生活をしましょう。

記事監修

小野澤 彰/歯科医師

小野澤 彰

歯科医師・AOBIデンタルクリニック院長

  • 1996年 東京歯科大学卒業
  • 1996~1998年 東京医科歯科大学研修医
  • 1998~2002年 都内歯科医院勤務
  • 2002年4月1日 歯科オノザワ開院
  • 2024年5月1日 AOBIデンタルクリニックに改称

詳細プロフィール

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