ブリッジの治療費用っていくらかかる?保険診療と自費診療

歯を抜いた後の治療方法には、ブリッジ、インプラント、入れ歯という選択肢があります。いざ選択する際、費用面を気にする方も多いのではないでしょうか。

その中でもブリッジとは、抜いた歯の前後の歯を被せ物でつなげて補う治療です。その構造から、前後の歯を削って歯を支える土台が必要になります(支台歯)。治療費は、保険適用か保険適用外(自費診療)かによって大きく違ってきます。

ここでは、ブリッジ治療にかかる費用や保険診療の適用となる条件について詳しく説明していますので参考にしてください。

目次

保険適用となる場合のブリッジ治療費

保険適用にはいくつか条件がありますが費用は、だいたい前歯の欠損本数が1本であれば約24,000円、奥歯の1本欠損の場合は約15,000円になります。(窓口負担3割の場合)

前歯の方が高くなるのは、保険適用で白い被せ物に出来るからです。材料の違いにつきましては後ほど詳しく説明していきます。

 治療回数は最短で約23回通院します。(1回目歯を削る2回目型取り3回目装着)

ただし、状態や歯科医院の治療方法によって異なる場合があります。

欠損本数 保険 料金 保険適応素材
前歯1本 24,000 レジン+メタル
前歯2本 ※ 39,000 レジン+メタル
奥歯1本 15,000 メタル
奥歯2本 × 29,000 メタル

※ 前歯・奥歯2本は連続である場合の設定であくまでも目安となります。
※ ブリッジ一本プラスとなるごとに料金は+6,000円が相場です。

適用となる歯・条件

保険適用の条件は、ブリッジの本数・位置、材質が制限されています。まずはブリッジの本数・位置についてお話します。

 【保険適用ブリッジの本数・位置】

前歯
 
前歯で連続して2本以内の欠損(犬歯含む)
前歯で連続して4本以内の欠損(犬歯含まない) ※
奥歯 前から4番目の歯以降で1~2本以内の欠損 ※

※前歯4本連続欠損の場合、上の歯:保険不適用 下の歯:保険適用
※8番目の親知らずが綺麗に生えており支台歯につかう場合は、4番・5番・8番を支台の歯としなければならない。(支台歯の数が増やさなければならない)
※ 最後の歯が欠損の場合は保険不適用(支台歯がないのでブリッジに適さない。)

 

延長ブリッジですが、延長ポンティックというダミーの歯が最端についた構造の物もあり、こちらは一番奥の歯が欠損してしまった場合でもブリッジを適応することができます。

現在保険診療では、7番目の歯が欠損した場合適用可能です。その場合には、前の5,6番目が支台歯となります。

以上の条件をクリアしていても支台となる歯の状態により保険不適用になる場合もあります。

適用となる素材

保険適用でも場所によっては見た目が白い被せ物のブリッジを入れることも可能です。適用できる歯は、前から3番目の歯(犬歯)までの前歯部分です。

ここで使用する素材はレジン前装冠といい、見えるところは歯と同じ同色の白く裏側はメタルになります。

そして4番目以降の奥歯は銀色の金属の被せ物になります。
奥歯に白いブリッジを入れたい場合は自費診療となります。

費用総額の相場

欠損歯1本のブリッジ費用総額の相場は約16,00025,000円です。内訳は以下にまとめます。

術前検査/診断料 2,500円~3,500
(口の状態の診査、レントゲン撮影、奥地の写真撮影、診断料)
両隣の歯の治療費用 3,500円~5,000
(歯の状態によっては、神経治療が必要になる場合があります)
人工歯費用 15,000円~25,000
(土台の形成、ブリッジ代等)

治療後にかかる費用(メンテナンス費用)

ブリッジは入れただけで終わりではありません。より長持ちさせるためには、その後のメンテナンスが必要不可欠です。

ブリッジは自分の歯よりも汚れが残りやすいため、歯周病のリスクが高くなります。

状態にもよりますが、だいたい4カ月に1度は検診と歯のクリーニングを受ける事をお勧めします。

費用に関する注意点

ブリッジを支える支台歯は、殆どクラウンという被せ物をします。

その時、神経がある歯であると歯がしみてしまうため神経を抜く場合があります。

そうすると神経の治療もしなければならない為、費用も変わってくることがあります。

保険適用とならない場合(自費)のブリッジ治療費用

保険適用とならない場合は自費診療となるので歯科医院によって金額は異なります。ここではだいたいの相場としてまとめます。

自費診療のブリッジの金額は250,000円~400,000円と幅広くいわれています。(1本の欠損で3連結の場合)またブリッジの本数が1本増えるごとに料金も変わってきます。そして素材によっても金額は異なります。

【おおよその自費ブリッジの金額】(1本の欠損で3連結の場合)

  料金 耐久性 審美性
ゴールド 400,000円※
ジルコニア 300,000
オールセラミック 400,000
メタルボンド 300,000

※時価で変動あり

ブリッジは隣の支台歯を含めて最低3本は必要なため、やはり費用が高額になります。

医療費が一定の高額の場合、医療費控除を受けることができる場合があります。

自費となる歯・条件

保険が適用とならない場合、自費診療の選択となります。たとえば3番(犬歯)が欠損した場合、支台としてかかる歯は2番と4番となります。

この場合前歯(3番まで)は白い歯にできますが、奥歯は金属になるのですべて白にしたい場合は自費診療となります。

2-2. 歯科ブリッジの素材

自費ブリッジは、素材の種類を自身で選択する事ができます。

種類はゴールド・ジルコニア・オールセラミック・メタルボンドがあります。特徴も様々で、金額も異なってきます。

一部で扱われているハイブリットセラミックはセラミックよりは安価ですが、プラスチックのためすり減りやすく、強い力がかかる奥歯には不向きの材質となります。

前歯等審美性を求める場合、オールセラミックが主流になり、奥歯は耐久性の高いジルコニア、ゴールドがよく用いられています。

2-3. 費用総額の相場

自費の欠損歯1本のブリッジ費用総額の相場は約250,000円~400,000円です。 

この金額はブリッジの本体のみの金額であり、そのほかの診査料、治療費は含まれておりません。 

また、現在歯科治療では、保険診療と自費診療が混ざった治療(混合治療)は禁止されております。これは一つの歯、一つの病名に対しての一連の治療に対し保険と保険外が混合されることを言います。

つまりブリッジの被せ物だけ自費診療で診査や隣の歯の治療保険で行うことはできないのです。そうなると、上記のブリッジの金額+診査料・治療費が加算されます。

1本欠損した場合のブリッジのだいたいの総額は約350,000円~500,000円です。内訳を以下にまとめます。 

術前検査/診断料 30,000
(口の状態の診査、レントゲン撮影、奥地の写真撮影、診断料)
両隣の歯の治療費用 神経治療をした場合

前歯:約50,000円~60,000
奥歯:約100,000円~120,000

人工歯費用 土台形成:約20,000
ブリッジ代:約250,000円~400,000

2-4. 治療後にかかる費用(メンテナンス費用)

自費のメンテナンスの相場はだいたい約5,00010,000円です。期間は約3、4ヶ月に1回です。内容は前回からの異常がないかチェックをし、PMTCという専門家による歯のクリーニングを受けます。

ブリッジを長く保つ事や、その他の歯の健康の維持にも繋がるので受けることをおすすめします。

2-5. 費用に関する注意点

歯科治療は、一般的に混合治療は認められておりません。

例えば、前から4番目の歯は笑った時に見えてしまうので白い被せ物にして、5・6番目の歯はあまり見えないので保険の金属で作ろう!というような事はできません。費用は歯科医院によって様々ですのでお問い合わせしてみるとよいでしょう。

また、自費のブリッジには保証期間が規定せれておらず、こちらも歯科医院によってことなります。だいたい3〜5年というのが一般的です。ですが、保証自体ないところもあるそうなので事前に確認しておきましょう。

ブリッジ以外の治療法との費用の比較

失った歯を補う治療法は3つあります。

  1. ブリッジ
  2. 入れ歯
  3. インプラント(状態によって適応されない場合もあります)

保険の入れ歯の相場は、約7,000円~15,000円で作ることができます(1本欠損)
自費ですと種類や大きさによって異なりますが最低でも約100,000円以上はかかってくるでしょう。
インプラントは約400,000円~が相場です。

どの選択肢もメリット・デメリットがありますので、それぞれご自身にあった方法を考えてみると良いと思います。

まとめ

ブリッジは保険適用の条件が複雑であり、これからも保険の条件が更新される場合がおおいにあります。

まずはなにを基準にするかを決め考えてみるとよいと思います。金額を重視するのであれば、まず保険が適用するのかどうかチェックしましょう。そこで保険が適用しない場合はブリッジを入れるより入れ歯やインプラントを入れる方が安価になる場合もあります。

一人ひとりにあわせた治療方法を、本記事を参考にしぜひ歯科医院に相談してみて下さい。

記事監修

小野澤 彰/歯科医師

小野澤 彰

歯科医師・AOBIデンタルクリニック院長

  • 1996年 東京歯科大学卒業
  • 1996~1998年 東京医科歯科大学研修医
  • 1998~2002年 都内歯科医院勤務
  • 2002年4月1日 歯科オノザワ開院
  • 2024年5月1日 AOBIデンタルクリニックに改称

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