磨き残しゼロのおすすめツール!ワンタフトブラシのすべて

普段の歯ブラシではどうしても届きにくく、磨きにくいところがあったり、歯科医院で磨き残しを指摘されたという方も多いのではないでしょうか。

ワンタフトブラシは、通常の歯ブラシでは届かない磨き残しの多い場所も効果的に磨くことのできるデンタルケアグッズです。
予防歯科の先進国であるスウェーデンでは、歯ブラシではなくワンタフトブラシをメインに使うとも言われています。

今回はワンタフトブラシの使い方、おすすめ商品について解説します。ぜひ、参考にしてください。

この記事のポイント

  • ワンタフトブラシの使い方がわかる
  • ワンタフトブラシの有効的な活用法がわかる
  • 歯科衛生士オススメのワンタフトブラシ

目次

ワンタフトブラシとは

タフトとは毛束という意味で、ワンタフトブラシとは毛束が一つの歯ブラシです。

歯ブラシの毛先を上手に当てることができない部位や毛先が入りにくい場所など、ポイントで磨きたいところに毛先が届き、効率よく汚れが取れる優れもののポイント歯ブラシです。

ワンタフトブラシの使い方

日本では歯ブラシで歯磨きをした後に、歯間ブラシやフロスを使いますが、予防先進国スウェーデンでは、歯ブラシより先にフロスや歯間ブラシ、ワンタフトブラシで磨きにくい部分の汚れをとってから歯磨きの順番でお口のケアをおこなっています。

リスク部位から磨く

磨きにくい、汚れのとりにくい部位を「リスク部位」と呼び、虫歯や歯周病に一番なりやすい部位と考えています。

一番汚れが残りやすいので、まず最初に綺麗に汚れを取り除き、虫歯や歯周病の予防をする考え方です。

step1.歯ブラシで磨きにくい部分をワンタフトブラシで磨く

まず最初にワンタフトブラシで、磨きにくい部位を磨きます。

【持ち方】
・鉛筆を持つように握る
・掌握法で握る
どちらでも操作しやすい方で握るとよいでしょう。

【力の程度】
毛先が少ししなる程度の力を加えます。歯と歯の間に毛先が入り込むイメージです。ただし、歯肉に痛みを感じるようでしたら、力の加減を行いましょう。

磨きにくい部位(リスク部位)は人それぞれですが、歯並びが凸凹している部位や奥歯の親知らず、歯の裏側などが代表的な部位です。

step2.歯ブラシで全体を磨く

ワンタフトブラシで一番磨きにく部位を磨いてから、全体を歯ブラシで磨いていきます。

歯磨きの時は、磨く順番を決めて磨くと、磨き残しがすくなく、全体的に綺麗に汚れを取り除くことができるようになります。

step3.デンタルフロスや歯間ブラシを使う

歯ブラシやワンタフトブラシでも取り除けないのが、歯と歯の間の汚れです。
歯ブラシの毛先が入り込まない歯と歯の間は、デンタルフロスや歯間ブラシを使うことをお勧めします。
毎日使う習慣がつくと、さらに綺麗なお口の中を維持することができるようになります。

デンタルフロスの使い方について詳しくは、「歯科衛生士が教える!デンタルフロスの正しい使い方」をご覧ください。

歯科衛生士が教えるワンタフトブラシ活用法

歯と歯肉の境目を磨く

歯と歯肉の境目は一番汚れが残りやすく、虫歯にもなりやすい部位です。

歯ブラシの毛先があたりにくい部位でもありますので、歯肉にそってなぞるように動かし、汚れを取り除きます。

いちばん奥の歯を磨く

奥歯でも一番奥の歯は、歯ブラシが届きにく場所でもあり、見落としがちな場所でもあります。

特に、上の歯の奥は歯ブラシが当たっていない場合が多いので虫歯にもなりやすいです。斜めにブラシを傾け、歯の後ろを磨くことを意識して細かく小刻みに10-20回程度繰り返し動かし、汚れを取り除きましょう。

上の前歯の裏側を磨く

上の前歯の裏側の形はシャベル状にくぼみがあるのが特徴で、この部分に汚れが溜まり、知らない間に虫歯になっている場合があります。

歯の裏側なので、鏡で見ない限りは見ることがありませんので、気づいたら大きな虫歯になっていることもある、危険部位です。

ワンタフトブラシを歯にしっかりと押し当てて、グルグルと円を描くように10-20回程度繰り返し動かして汚れを取り除きましょう。

噛み合わせを磨く

歯の噛み合わせ部分には細かな溝がたくさんあります。この溝は、食べ物を噛み砕いたり、細かくしたりすることができる歯の大切な機能の一つです。

溝の部分に汚れがたまって虫歯になることも多く、磨き残しの多い部位でもありますので上下の奥歯の溝をワンタフトブラシを使って汚れを取り除きましょう。

溝にワンタフトブラシをしっかりと押し当てて、グルグルと円を描くように10-20回程度繰り返し動かして使いましょう。

矯正装置の周りを磨く

歯に矯正装置が付いている場合は、通常の歯ブラシだけでは磨き残しが多く、虫歯になる危険性も高くなります。

矯正装置の周りにも、ワンタフトブラシを使うことは有効です。歯と装置の境目に斜めに押し当て、上下左右に10-20回程度繰り返し動かして汚れを取り除きましょう。

歯並びの悪い部位を磨く

歯と歯が重なっているところや斜めになっている部位は、歯ブラシが入りきらなくて困っている人もいると思います。歯ブラシで磨きにくく、時間をかけて磨くよりもワンタフトブラシで効率よく汚れを取る方がストレスなく、きれいに保つことができます。

歯の重なっている部分に縦に押しこみ、上下に10-20回程度繰り返し動かすことできれいに汚れを取り除くことができます。

親知らずの周辺を磨く

親知らずが斜めに生えている、または、生えかけている方は虫歯になる危険度がかなり高いです。

また、汚れが溜まりやすいため親知らずが腫れたり、痛みがでたりする原因にもなりますので、ワンタフトブラシでポイント的に汚れを取り除くことで、腫れることのないように清潔な状態を保つことができます。

毛先を斜めに生えている部分にしっかりあて、ぐるぐると毛先を押し当てるように動かす動作を10-20回程度繰り返し、汚れを取り除きましょう。

ブリッジ部分を磨く

繋がっている被せ物(ブリッジ)は特に汚れが溜まりやすく、汚れが取りにくい形をしています。

通常は、歯間ブラシを使用して汚れを取り除くことを勧められますが、歯間ブラシが苦手な方はワンタフトブラシを使うことでストレスなく、効率よく汚れを取り除くことができるようになります。

ブリッジでは、特に真ん中のかぶせの下に汚れが溜まります。ワンタフトブラシをかぶせの下に押し当てて前後、左右に10-20回程度繰り返し動かすと、かぶせの底の汚れがきれいに取り除けます。

孤立歯を磨く

孤立歯とは、歯が抜けてしまって、そのまま1本だけ離れ小島のようになっている歯のことをいいます。

歯の全周を磨くことが必要になり、歯ブラシでは磨きにくい状態なので汚れが残りやすいのが孤立歯です。
ワンタフトブラシで、歯の全周を毛先をあててグルグルと1周させると、きれいに汚れが取り除けます。5周くらい同じ動作で動かすことで綺麗になります。

歯磨き粉はつけた方がいいのか

ワンタフトブラシを使用する際に歯磨き粉はつけると磨きにくい場合もありますが、最近の歯磨き粉にはフッ素が配合されていますので、
フッ素の効果を期待することも考え、歯磨き粉をつけて磨くことをお勧めします。

磨きにくい場合には、無理につけなくても問題はありません。後ほど、歯磨きの時に、歯磨き粉をつければ大丈夫です。

おすすめのワンタフトブラシ

プラウト

販売:オーラルケア
商品:プラウト
価格:280
お勧め部位:噛み合わせ、叢生、最後臼歯、孤立歯、前歯の裏、親知らず周辺

デントEX

販売:ライオン
商品:デントEX
価格:290
お勧め部位:歯と歯肉の境目

Tepe コンパクトタフト

大人も使うことがあるタフトブラシ。中でもTepeのコンパクトタフトはドーム状の形のため歯肉を傷つけることなく、小さな乳歯をピンポイントで磨くことができます。

販売元:Tepe
商品名:Tepe コンパクトタフト
価格:338

タフトブラシの中でもTepeのコンパクトタフトはドーム状の形のため歯肉を傷つけることなく、小さな乳歯をピンポイントで磨くことができます。

ピーキュア

販売:オーラルケア
商品:ピーキュア
価格:290
お勧め部位:ブリッジ部位、炎症のある部位
毛が少し長めにできているので、歯肉に炎症のある方でも安心して使えます。また、ブリッジの底の部分にもしっかり入り込むため、ブリッジの清掃にもお勧めです。

まとめ

通常の歯ブラシで磨きにくい部位は、汚れが残りやすく虫歯にもなりやすい部位です。
ワンタフトブラシを使うことで、虫歯になりやすい部位の汚れを効率よく取り除くことができます。

磨きにくく、時間をかけて磨いていた部位もワンタフトブラシを使うことでストレスなく、簡単に綺麗なお口を保つことができます。

歯ブラシの前にリスク部位を磨くワンタフトブラシを習慣化して、お口の健康を保っていきましょう。ご自身にあったブラシ選びや毛の方選びは、かかりつけ歯科医院で相談してみてください。

記事監修

小野澤 彰/歯科医師

小野澤 彰

歯科医師・AOBIデンタルクリニック院長

  • 1996年 東京歯科大学卒業
  • 1996~1998年 東京医科歯科大学研修医
  • 1998~2002年 都内歯科医院勤務
  • 2002年4月1日 歯科オノザワ開院
  • 2024年5月1日 AOBIデンタルクリニックに改称

詳細プロフィール

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