放置しては危険!?歯科医院で行う定期的な歯石除去のススメ

最近では、歯や歯ぐきの健康維持のために定期的に歯科医院での「歯石除去」を行なっている人が増えています。

一方で歯石除去した方がいいのはなんとなくわかっていても、痛みなどの異常がないので歯科医院に行くのは面倒と思う方も多いのではないでしょうか。

歯石は放っておくと歯周病菌が繁殖しやすく、炎症をおこして歯周病の原因となってしまいます。

今回は、歯科医院での歯石除去の方法や歯石が付着しないような予防方法について解説します。ぜひ参考にしてください。

この記事のポイント

  • なぜ歯石除去が大切なのかがわかる
  • 歯科医院での歯石除去についてがわかる
  • 歯石除去後に起こることがわかる

目次

定期的な歯石除去のススメ

歯石とは

歯石は、歯に付着した汚れ(プラーク)が固まった(石灰化)もので、歯にごびりついた汚れで歯磨きでは取れないものです。

歯の表面についたものを「歯肉縁上歯石」、歯と歯ぐきの間(歯周ポケット)の部分に埋まっているものを「歯肉縁下歯石」といます。
歯肉縁上歯石と歯肉縁下歯石とでは、それぞれ性質が異なると言われています。

なぜ歯石除去が必要なのか

歯石そのものには害がある性質はないのですが、歯石の表面はザラザラしているため歯垢(プラーク)が付着しやすくなり、虫歯や歯周病のきっかけを作ってしまいます。

そのため歯石の除去は口腔内環境の改善のためにとても重要なのです。

その他歯石除去して得られる効果については、【歯科衛生士が教える!歯石除去して得られる5つの効果】をご覧ください。

歯石を放置しているとどうなるのか

歯石を放置していると、汚れがたまることで歯ぐきの炎症を引き起こし、歯ぐきからの出血や口臭の原因にもなります。

さらに歯を支えている骨(歯槽骨)までに炎症が及ぶと、歯の支えがなくなり歯がグラグラと動くことで食事が取りにくくなったり、噛み合わせの問題や肩こり、その他全身にも影響が及ぶことがわかっています。

最終的には食事もとれないくらいに歯がグラグラして痛み、抜歯しなければいけない状況になることもあります。

歯石が溜まりやすい場所

歯石が最もたまりやすい場所は、前歯の裏側と上の奥歯の頬側です。

これは、唾液が出てくる場所(唾液腺開口部)と同じです。

唾液中のカルシウムやリンが歯垢(プラーク)の成分と混ざることで石灰化(石のように硬くなる)し、「歯石」になります。

歯石を取るタイミング

歯垢(プラーク)が歯石に変化するのは個人差があります。唾液が多い方は歯石がつきやすく、早い方は数日から2週間くらいで歯石がついてしまいます。理想的には1ヶ月~3ヶ月に1度は歯石除去をお勧めします。

なかには歯石のつきにくい人もいらっしゃいますが、少なくとも半年に1回は定期検診を受けることをすることをおすすめします。歯石がつきにくい方は唾液の分泌が少なく、虫歯になりやすいとも言われています。

いずれにしても、歯科医院での定期的なメンテナンスを受けることで、虫歯や歯周病の早期発見ができます。

歯石除去は自分で出来るのか

歯石はプラークが石灰化したものです。プラークは歯ブラシで落とすことができますが、石灰化した歯石は硬くなっているので自分では取り除くことはできません。

市販の歯石除去キット

ドラッグストアなどで販売されている歯石除去キットを使用すれば初期の歯石であれば取れますが、中途半端に歯石を取ることで余計に汚れが溜まりやすい環境を作ってしまいます。また、歯ぐきや舌を傷つけてしまい、出血や炎症の原因となってしまいます。これらの理由から、ご自身で歯石をとることはおすすめできません。

 

フロス

初期の歯石(プラークが少し固まってきた状態)であればフロスを通すことで取り除くことができる場合もあります。毎日フロスを通すことで、歯と歯の間の汚れは取り除けるので、歯石がたまるのを防ぐこともできます。

ただし、フロスを初めて使う方は歯茎を傷つけてしまうことがありますので、歯科衛生士などの専門家に使用方法を指導してもらうのがお勧めです。

販売元:オーラルケア
商品名:フロアフロス

歯科医院での歯石除去

歯石除去の費用

歯石除去は、保険診療で受けることができます。

保険の負担額はおおよそ5,000円前後ですが、歯科医院での通院が1度で全体の歯の歯石除去はできません。

どの程度歯石がついているのか、歯周病が進行していないかなどの検査が必要です。レントゲンの撮影や、お口の中の写真撮影、歯茎のチェックなどの診査をしたうえで歯石除去を行います。

歯石除去の方法

歯石除去には、機械を使用して除去する方法と、専用の器具を使用して手作業で除去する方法があります。

機械で除去

超音波スケーラーと呼ばれ、振動と水の力で歯の表面に付着した歯石、バイオフィルムを粉砕し、除去します。注水することで歯周ポケット内の洗浄もできます。

また多量の歯石を効率よく除去することができるので短時間で処置ができ、患者さんの負担も少ないと言われています。

手作業で除去

機械の挿入ができない歯茎に覆われている歯の面についた歯石をとる際には、手用スケーラーを使用します。細かな作業が必要であり、スケーラーの種類も歯の形状により様々な形があります。手用スケーラーの特徴は歯の面に付着した歯石の微細な感覚が手に伝わるため、取り残してしまった小さな歯石や歯面の状態も確認することができます。

 

歯石除去の回数

1回で全部の歯の歯石をとってほしいと思う方は多いでしょう。

1回で取り除くことができる条件は状態によって異なりますが、目安は1ヶ月以内の歯石であると除去しやすいです。

歯石がついた状態を長く放置していれば、その分歯石が硬くこびり付いてしまい、除去するのにも時間や回数がかかります。
4ヶ月以上放置していれば、2回以上かかることを目安にしてください。

また歯石の付着状態や、歯周病の進行状態によって、治療の計画が変わりますので、長く期間を空けている方は早めに受診し歯石除去を行ってもらってください。歯科医院への来院回数を少なくしてほしいと思っている方は、かえってまめに歯科医院にてのメンテナンスにいく方が、負担が少ないでしょう。

歯石除去後に起こること

歯が白くみえる

歯の表面ついている歯石は薄い黄色や黒褐色をしていることが多いので、除去後は歯本来の色を取り戻すことができます。歯の表面もなめらかになり、汚れも付着しづらくなるので、今までよりも歯が白くみえます。

歯茎が引き締まり、出血がとまる

歯石がついている部分は汚れがたまりやすいため、細菌が繁殖し歯ぐきの炎症が起こり、ぶよぶよとした歯ぐきになります。またその腫れによりブラッシング時に出血する事もあります。

歯石を除去すると歯茎の周りの汚れもつきにくくなり、歯ぐきが健康の状態に戻り、引き締まった歯ぐきを取り戻すことが期待できます。それにより、出血もなくなります。
歯石除去時には、一時的に多く出血する傾向がありますが、炎症性の出血ですので心配はありません。

歯ぐきが健康的な色になる

本来、健康な歯ぐきの色は薄いピンク色をしています。歯ぐきの炎症が起きると腫れてしまい、赤黒く、くすんでみえます。歯石を除去すると歯ぐきが健康な状態に戻り、本来の健康的な薄いピンク色の歯ぐきを取り戻すことが期待できます。

口臭がなくなる

歯石沈着が原因で歯ぐきの腫れ、歯垢や血液、浸出液が溜まります。また、歯と歯茎の間にも腫れや膿が発生し、それが口臭の原因になります。歯石除去を行うとかなり口の中はさっぱりして、悪臭もなくなってきます。

歯がしみる

今まで歯石が付着している時は冷たい食べ物や熱い食べ物は、歯石ごしに温度を感じていたので、少し鈍感な状態だったと思います。
そこに、歯石を取り除くことにより、ダイレクトに温度を感じるようになるので最初のうちはしみやすい状態になることがあります。これは一時的なもので、歯肉の腫れが落ち着くと治ってきますが、症状が長く続く場合には知覚過敏の処置が必要になることもあります。

歯茎が下がる、歯がグラグラする

大量に歯石がついていた場合や歯周病が重度の場合、炎症の程度も大きく、歯石を取った後に歯ぐきが健康な状態よりも痩せてしまうことがあります。一時的なこともありますし、歯周病の進行状態によっては、そのまま歯ぐきが下がってしまうこともあります。また歯周病の進行状況によっては歯石を取ることによって歯がグラグラしてしまいます。

歯石をとらなければいいのでは?と思われるかもしれませんが、そのまま放置しておくほうが歯周病の悪化につながり、歯がごっそり抜けてしまうことも考えられます。歯を残したい方はしっかりと歯石を除去することをおすすめします。グラグラしている歯は状況によって、お隣同士の歯をつなげて固定する処置ができます。

歯石の予防法

正しい歯磨き

歯石をつきにくくするには、やはり歯磨きが一番大切です。

汚れが長時間お口の中に停滞していると石灰化して歯石になる可能性が高くなりますので、食後に歯磨きをすることが歯石の予防法といえます。

正しい歯磨きの方法について、詳しくは【歯科衛生士が教える歯磨き方法!時間/回数/タイミング】をご覧ください。

フロス、歯間ブラシを使用する

歯ブラシのみのブラッシングだけでは歯と歯の間の汚れを落とすことが難しいため、フロスと歯間ブラシを使用して歯垢を除去しましょう。毎日、しっかり汚れを落とすことで歯石の付着が少なくなります。

デンタルフロスの使い方については、【歯科衛生士が教える!デンタルフロスの正しい使い方】をご覧ください。

歯石除去の歯医者選びのポイント

歯科衛生士がいる歯科医院を選ぶ

歯石除去の専門家である歯科衛生士が在籍している歯科医院を選びましょう。

丁寧なカウンセリングとアドバイスをしてくれる医院を選ぶ

歯石除去は、歯周病の治療の一環として行われます。痛みを軽減する治療法や歯周外科治療、歯周病と関係のある食事、生活習慣のアドバイスなど、親身になって相談に応じてくれる歯科医院を選んでください。

また最後まで治療してもらえ、磨き方の指導や歯周病を繰り返さない予防の提案をしてくれる歯科医院で、健康なお口を保ちましょう。

まとめ

歯石は歯周病のきっかけをつくります。歯石の付着に気づいたら早めに除去することをお勧めします。

お口と体の健康を守るためにも、定期的な歯科検診で歯石除去をして歯周病予防を意識しましょう。

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記事監修

小野澤 彰/歯科医師

小野澤 彰

歯科医師・AOBIデンタルクリニック院長

  • 1996年 東京歯科大学卒業
  • 1996~1998年 東京医科歯科大学研修医
  • 1998~2002年 都内歯科医院勤務
  • 2002年4月1日 歯科オノザワ開院
  • 2024年5月1日 AOBIデンタルクリニックに改称

詳細プロフィール

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