歯をしっかり磨いているつもりなのに口臭がある気がする、または口臭があると指摘されてしまったなど、口臭の原因に悩んでいるという方も多いのではないでしょうか。
口臭の原因は様々ですが、主にお口の中の汚れから発生している場合が多くみられます。歯についている汚れ(歯垢、食べかす)も原因の一つですが、しっかり歯を磨いているのに口臭がある場合には、舌苔(ぜったい)という舌の汚れが原因かもしれません。舌苔は舌クリーナーや舌用のブラシで舌磨きするときれいに取ることができます。
どの状態だと舌磨きが必要なのか、どのようなブラシがあるのか?使い方は?など様々な疑問を解決していきます。
この記事のポイント
- 舌・舌苔についてわかる
- 舌クリーナーの使い方がわかる
- 歯科衛生士おすすめの舌クリーナー
舌の汚れ(舌苔・ぜったい)について
舌の表面に付いている黄色や白色の汚れを舌苔(ぜったい)と呼びます。
舌苔は食べかすや剥離した上皮、細菌などで構成されていいて、舌苔が付着していると口臭の原因になったり味覚が鈍くなったりします。
舌の汚れが出来る原因について詳しくは、「口臭予防に!舌の汚れができる5つの原因と正しい取り方」をご覧ください。
舌の汚れチェック
5つの項目で当てはまるものが2つ以上あれば舌磨きを行いましょう。
□舌の表面が白っぽく濁っている
□舌の表面が黒っぽい
□舌の表面が黄色っぽい
□舌の表面を擦ると汚れが取れてくる
□手で口を覆い息をすると臭いが気になる
正常な場合でも多少は舌苔が付着しています。自分の状態が正常ではないのか不安な場合は歯科医院を受診し相談してみてください。
舌クリーナーの使い方
使用方法
舌を前に突き出し奥から手前へブラシを動かします。この際押しつけ過ぎると嘔吐反射が起きやすいため軽く当てる程度にしましょう。
できるだけ舌ブラシを一回動かすごとに水洗いし、舌に汚れが戻らないように気を付けてください。
強く押しつけ過ぎると嘔吐反射(おうとはんしゃ)が起きやすくなるため、息を吐きながら行うと気持ち悪くなりにくいです。また、唾液が垂れやすいので洗面所の前で磨くことをオススメします。
使用時の注意事項
硬すぎるブラシは傷つけやすいので、できるだけ舌専用の柔らかいブラシを使用し強い力で清掃しないように気を付けてください。
たくさん舌苔が付いている場合は、無理に一度に除去せずに何日かに分けて磨きましょう。無理に剥がすと傷を作ってしまい痛みの原因となります。
歯磨きペーストは特に必要ありません。歯磨きペーストの研磨剤で傷をつけてしまう場合もあるため何もつけずに磨き、汚れが後戻りしないようブラシを水洗いしながら使ってください。
また、舌が乾燥している状態で舌磨きをすると舌が傷付きやすいので舌を湿らせた状態で磨きましょう。
舌クリーナーは朝の使用がおすすめ
特に睡眠中は唾液が少なくなり乾燥しやすく、お口の中の細菌が繁殖し寝起きの口臭が発生しやすいので朝磨くことをオススメします。舌はとても傷つきやすいので一日に何度も磨く必要はありません。
朝でなければいけないという訳ではありませんが、特に日中活動する場合口臭ケアの目的で朝磨くと口臭予防になります。
歯科衛生士が教える舌クリーナーおすすめ
舌クリーナーの種類はブラシタイプ、へらタイプ、電動ブラシなどがあります。あまり硬すぎるものは舌にキズをつける可能性があるのでやさしく舌苔を除去できるものを選びましょう。
ジーシー GC 舌フレッシュ
販売:株式会社GC
商品:舌フレッシュ
参考価格:850円
オーラルケア 舌苔 トル
販売:オーラルケア
商品:舌苔トル
参考価格:682円(1本)
舌クリーナー
商品名:Formula 舌クリーナー
販売:Proteeth
参考価格:187円
フィリップス ソニッケアー 舌磨きブラシヘッド
販売:フィリップス ソニッケアー
商品:舌磨きブラシヘッド(2本入り)
参考価格:1730円~(本体別)
汚れを放置しているとどうなるか
口臭の原因となる
舌苔を放置していると口臭が発生します。
口臭の原因は口の中の細菌が唾液や血液、剥離した上皮細胞、食べかすの中のアミノ酸を分解、腐敗させることで発生する硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドなどの揮発性硫黄化合物(VSC)です。
味覚異常の原因となる
味覚の基本味は、塩味・酸味・甘味・苦味・うま味の5種類あります。
舌の表面には味蕾(みらい)細胞という味を感じるセンサーがありますが、そこが舌苔で覆われてしまうと味を感じにくくします。
そのため、気付かないうちに料理の味付けが濃くなってしまったりする場合もあります。
まとめ
人それぞれ差はあっても口臭がないという人はいません。その度合いが強ければ自分で気になってしまったり、第三者から指摘されたりとコミュニケーションの妨げになる場合があります。
口臭があると感じている方のなかでも思い込みで臭っているのではないか?と過度に気にしている場合もあれば、寝起きや空腹時などお口の中の唾液が少なくなることによる生理的口臭や病的口臭(口腔内原因、口腔外原因)、外因的口臭(ニンニクなどの食べ物からくるもの)など実際に口臭が起きている場合があります。
舌磨きをしてみても口臭が気になるという場合は他に原因があるかもしれません。その場合は自己判断せず歯科医院を受診し相談する事をオススメします。